2010年9月8日水曜日

Fear, Anxiety & Depression (1989)

<紹介>
トッド・ソロンズの初監督作品。ウディ・アレンのマンハッタンへのソロンズの等身大のオマージュか。2作目以降のような毒の強さはなく、素直で甘酸っぱい、ソロンズの最高傑作。

<評価>
・役者  ★★★★★
(トッド・ソロンズ本人の貴重な演技が見れる。ウディ・アレンのモノマネが可笑しい。映画学校の仲間と思われる無名の共演者達も、リアルでいい味を出している。スタンリー・トゥッチはすでにハゲ。一人だけ役者としての存在感があり、浮いている。)
・演出  ★★★★
(一見しょぼそうだがその実非常に巧い。決して飽きさせない。この頃から既に音楽が効果的に使われている。ソロンズ本人が歌う主題歌"A Neat Kind Of Guy"はMark Moogy Klingmanのプロデュースによる名曲。ディスコのシーンでかかるFrankie Johnson "Back in the groove"の次の曲もかなり良いが書き下ろしっぽい。音楽へのこだわりは以降の作品でも顕著。)
・脚本  ★★★★
(自伝的な話とのこと。芸術で身を立てたい若者達のありがちな日常を描いているが、普遍性があり、共感できる。さりげない台詞もマヌケで気が利いている。)
・印象的なシーン
(レコード&古本屋でジャンクに声をかけるシーン。シャロンのバイトしてるホットドッグスタンド。マンハッタン橋の上。)
・マイナス点
(ラストシーンのみ毒が強すぎる。)   

総合: 10点
(可愛らしい愛すべき作品。)

Todd Solonz Stanley Tucci Fear, Anxiety & Depression

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